【地方創生】需給の逆

地方創生

地方創生で非常に面白い考え方があったので、お伝えしていきます。
それは地方創生を目指す時は需給が逆でなければならないということです。

地方創生においては受給の順序が逆になる

普通の社会では需要があるから供給することが一般的だと思います。

人がたくさんいるからサービスが生まれます。
人がたくさんいるから広告は露出されるわけです。
ですので、渋谷のセンター街やニューヨークのタイムズスクエアには多くのネオンと広告が存在しているわけです。

田舎は人口が少ないですし、人通りは少ないですから、広告なんて貼る意味がありません。

あるのは広大な土地だけです。

普通は需要があるから供給が生まれるのです。

しかし、地方創生においてはそもそも人がいないので、その考え方は成り立ちません。

地方創生においては需給を逆転させなければ、何も起こりません。
つまり、地方創生においてはまず供給してから需要を増やすということを行わなければならないのです。

人がいないからまずイベントやってみよう!こういう動きが必要になってきます。

ですので、意識をこのように変えなければいけません。

地方で何かを開催しようと考えた際、
「人なんて集まるはずがないんだから、そんなことしたって意味がないじゃないか」という意見が出るかもしれません。

しかし地方創生においてはこういった意見は間違いであるということなのです。
とはいえ、もちろんこういう考え方にたどり着くことは、とても難しいということは理解しなければなりません。
普通の人の頭の中には「需要があるから供給する」という考え方が普通なのですから。

また、需要がないところに供給するわけなので、リスクがないわけでは決してありません。

リスクは普通よりも多いでしょう。
地方創生がうまくいかないのはここに問題があります。
たとえ、イベントを起こしたところで、必ず人が集まるという可能性はありません。

なぜなら誰も知らないからです。

さらにはそもそも人がいないのですから、人が集まるはずもないのです。となると、やっぱり失敗しますよね。

ですが、こういうことは東京でも日々起こっていることです。
実はスタートアップの人々が皆経験していることだと思います。

スタートアップも初めは何をやっても人は集まりません。

笑っちゃうくらい人が来ません。

だから、皆資金がつきて辞めざるを得なくなるのです。

ですが、ビジネスで重要なことは続ける事です。

人が集まらない、お金が落ちない(集まらない)から辞めるのではなくて、続けることが重要なのです。

始めて何年間かは人が集まらないのは当たり前のことなのです。しかし続けているから認知され、人が集まりだすのです。

ここが非常に重要になってきます。
ですので、まずは第1段階として地方創生はこういうものだ、受給が逆になっているんだ。

というところを理解して頂き、まずはやってみるということを行う必要があるのです。
そしてうまくいかなくても続けてみる。

これを皆さんが認知し、認識しないと本当に前に進みません。

 

需給の逆を実践した例

地方創生について調べていると、とても面白い発想が出てきたので、紹介しておきます。
簡単に言えば場所(公的な範囲)を会社が運用するという考え方です。

これはどの地方でも簡単にできることです。
ニューヨークのブライアント・パークがこのような取り組みをして成功したそうです。

ブライアント・パークでは金融の大手であるバンク・オブ・アメリカが公園の一部の経営権を買い取りスケートリンクを営業しました。
すると、周りの飲食店などの施設は潤い利益を増やしたそうです。

つまり、何もなかったところに、イベントを開催したら、勝手に需要が増えたということです。

こういうことは東京でも行われています。

日比谷公園や上野公園でも週末に積極的にイベントを行い、人の集めて、周辺への貢献を行っています。

こういった取り組みは都会だけではなく、地方でも行われるべきだと思います。
例えば、県庁所在地に本社を置く地元の企業が限界集落の広場を一部買い取ってそこに自社をアピールするイベントを
開催するということでもいいと思います。

あるいはドローンレースを開催してそのスポンサーになるということでもいいと思います。

近くの温泉施設を無料で体験できるイベントを開催したり。

普段は何も行われていない広いスペースを企業が会社を経営するように活用することが、地方創生には欠かせないことだと思いました。
本来、イベントは多くの人が訪れる場所で行われるのが一般的です。
もちろんそのほうがイベント(広告)効果が上がるからです。

ですが、地方創生においてはイベントを行うことがそもそも重要なのです。

”何か行う”

そしてそれが続けられることが非常に重要です。

そのスペースを10社ほどの企業が共同で運営するという形でもいいので、定期的に何かイベントを行うことが重要だと思います。
そうすることで、元々その近隣に住む人には、地元が都会に変わったような新鮮な気持ちとわくわく感が生まれ、自分の住む町も捨てたものじゃないと思うかもしれません。
そうなると「うちの町では来週こんなことがあるぜ」と友人に自慢するかもしれません。

そういった口コミがあらゆる人々に広がることだってあるかもしれないのです。
地方にある使われずに放置されているスペースを企業が経営し、運営することが地方創生にとって非常に重要だと思うのです