ドラマ「イノセンス 冤罪弁護士」嘘が真実になる世界

ドラマ

ドラマは「イノセンス 冤罪弁護士」坂口健太郎さん主演の弁護士系ドラマです。

1話はパッとしない内容でしたが、２話はそこそこ見ることができました。

イノセンスとは純粋とか無垢とか無罪という意味です。

今回冤罪にされかけていたのが、十勝岳雄（山田裕貴）という若者です。

彼は過去にも警察沙汰になっているという理由から、犯人に間違えられていました。

このドラマに出てくる警察は捜査が本当にずさんで、非常に腹が立ちます。

十勝さんの事件に関しても、指紋などが証拠不十分であるにも関わらず、他人の証言からこじつけで犯人としています。

本当にあるまじき行為だと思います。

こういうことは、ドラマだけの話ではなく、実際に起こっていることです。

松橋事件という有名な事件では刑事のずさんな捜査により、13年の懲役を受けた人もいます。

こういったことは決して起きてはならないことですが、今の社会では普通に起こりうることなのです。

決めつけ、やっつけ

坂口健太郎さん演じる、黒川拓は変わった弁護士で、普通の人が気にならないことを気にして、事件と結びつけ無罪を証明します。

彼の同僚で弁護士の和倉さん（川口春奈）は、黒川の面倒な行動に嫌気がさし、いつも文句を言っています。

今回は、太陽光を反射させるオブジェのようなものを家の庭に取り付けている人がいたおかげで、十勝さんのアリバイを証明でき、無罪を勝ち取ることができたという感じです。

まあ、脚本的には取ってつけたような奇跡ばかりで、現実的でない部分もありますが、今回は冤罪の不甲斐なさが出ていたようなが気がします。

このドラマが伝えたいところは、人間は気づかないところでいかに罪を犯しているかというところだと思います。

川口春奈演じる和倉さんも、事実を見ようとせず、黒川の珍行動をいつも否定します。

彼女の発言は無実の黒川を攻めているということにもなります。

しかしこういうことは日常的に普通に起きていることです。

警察は自分たちの仕事が早く終わるように、証拠が足りていないにも関わらず起訴したりするのです。

今回の問題となっていたのは、片親で非行少年はまた犯罪を犯すという決めつけでした。

これは普通の人でも知らず知らずのうちにやってしまっていることかもしれませんが、罪を犯した人がまた必ず罪を犯すとは限らないのです。

大切なことは、いつも事実を見極めようとすることです。

1話で黒川は上司に仕事が順調かと聞かれた際、わかりませんと言いました。

普通なら、自分を良く見せようと話をオーバーに言ったりすることがあるかもしれません。

しかし黒川はわかりませんと事実だけを伝えました。

この世界はいかに決めつけやこじつけで物事が歪んでいるかわかると思います。

さらに見栄や栄光のために人は嘘をつくのです。

そういうことは本当に簡単に日常的に起きています。

罪に問われるようなことではないにしても、人は毎日いくつもの悪行を行うのです。

大事なことは事実を見極めることです。

事実だけが正しい世の中であるべきなのに、簡単に嘘が真実になるこの世の中は闇に包まれていると思います。

嘘がまかり通る

法廷では嘘をついてはいけないと、ルール上では決められていますが、法廷でも嘘をつく人はたくさんいるのではないでしょうか。

この世の中には嘘をつく人が普通に存在するので、いろんなことがおかしく複雑になります。

本来であれば、時間がかかるはずもない裁判も誰かが嘘をついているから、時間がかかるのです。

事実を証明することは非常に困難です。

誰も嘘をつかなければ、事実は簡単に手に入るのです。

人間がいかに愚かだからこそ、面倒なことになっているかわかると思います。

ドラマ批評

脚本は非常に残念な部分が多いです。

主人公の黒川が変人で細かいところを気にするというのは「HERO」の時から全然変わっていない手法です。

もう何年も経っているので、新しい優秀な人像を作り出してほしいと思います。

扱っているテーマが重要な分、ストーリー展開が奇跡的で、運が良すぎる分が多く残念な気がします。

これから回を重ねるごとに面白くなっていくかもしれませんが、今の時点では詰まらないとしか言いようがありません。

次回以降に期待したいです。