【『健康で文化的な最低限度の生活』3話考察】どんな状況でも夢を追うことはできる

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シングルマザーだったり、介護だったりで、十分な収入が得られない人が生活保護を受けています。

欣也くん(吉村界人)は申告をせずにバイトを行ったせいで、月々返済することを強いられてしまいました。

欣也くんは悪かったのか?

生活保護は生活に困っているから受けられる制度なのかもしれません。

私も一時期家賃補助を受けたことがあります。

3ヶ月間のみ、役所に家賃を払ってもらいました。

それがなければ、大変な目にあっていたでしょう。

その時の辛さはとてもよく覚えています。

欣也くんはなぜバンドを始めたのでしょうか。

生活が貧しく辛かったらではないでしょうか。

その気持ちを訴えるものがバンド活動だったのではないかと思います。

それまでは不良仲間とつるんでいたように思います。

ケースワーカーが行ったっことは、とても厳しいことであると思います。

義経さん(吉岡里帆)が軽はずみなことを言って、欣也くんの家族に期待をさせたのは、間違いであったと思いますが、そう思うほど欣也くんの家族にとって辛い現実だったのではないでしょうか。

生活保護を受けている身で、60万円返済しろというのはあまりにも酷な話であると思います。

知らなかったのであれば、サインをしていようが、一定額を免除されてもいいと思う人もいるのではないでしょうか。

サインという証拠ではなく、事実ではないかと私は思いました。

そもそも子どもがサインすることに効力があると考えている時点でナンセンスだと私は思います。

意味のないサインは人を苦しめることになるのです。

そんな無責任なサインは意味があるのでしょうか。

しかし今のルール上そうなっているのであれば、従わなければなりません。

きちんと確認せずにサインをしてしまうと、大変なことになるということを学ぶ機会になったのではないでしょうか。

それでも欣也くんが言った言葉は正しいと思います。

「自分で稼いだお金をどうして、取られなければならないのか?」

この言葉は正しいのです。

欣也くんは辛い現実を少しでも明るくするために、バンド活動をしていました。

妹が友達と好きに遊べないのがかわいそうでお小遣いをあげていました。

欣也くんは優しさから、お金を稼いでいたのです。

それを申告しなかったからと言って、60万円返済しなさいというのは、とても恐ろしい話です。

ルールは誰が決めるのでしょうか。

ルールは誰のためにあるのでしょうか。

そういう部分をもう一度改めて考えることは必要なのかもしれません。

誠実な人を苦しめるようなルールは、新たな非行を生む可能性があるのですから。

悔しさをバネにする

欣也くんは今回の件で多くのことを学んだのではないかと思います。

お母さんは好きで生活保護を受けているわけではないということ。

お母さんは早く生活保護から抜け出そうと努力しているということ。

自分がきちんと申告をして頑張ってバイトをすれば、家族を生活保護から解放できるかもしれないということ。

今決められたルールが本当に正しいかどうかわからないということ。

誰でも夢を見ていいということ。

辛い現実も悪いものばかりではないということ。

欣也くんにはこれから強い立派な大人になってほしいと思います。

ギターを壊してしまうほどの憤りを感じたのであれば、その気持ちを胸に現実を変える努力をすればいいのです。

欣也くんが言った、「貧乏な人は夢を見るなってことかよ」という言葉は間違えているのです。

貧乏だからこそ、夢を見なければならないのではないでしょうか。

夢を見てはいけない人などいないのです。

今決められているルールはもしかすると変な大人が決めた変なルールかもしれません。

時代が変われば、価値観も変わり、ルールも変わるべきなのかもしれません。

大切なことは、権力を持つ人に間違えた権力を振りかざさせないために、自分が力を持つことです。

この悔しさを胸に、強い大人になってくれることを願っています。