【『義母と娘のブルース』4話考察】良一はどんな気持ちなのか?

ドラマ

『義母と娘のブルース』の4話は様々なことが分かる回になりました。

それとともに、様々な想いが浮き出た、とても悲しい話となりました。

良一さん(竹野内豊)はスキルス性胃がんでした。

スキルス性胃ガンは、ガンが胃に広がっていき、正常な組織を残しながら増えていくようです。

症状としてとても重いようです。

食欲不振などがあるようなので、良一さんはまだ、そんなに進行していなとも受けれます。

ですが何度も倒れているあたりから、すでに末期である可能性もあります。

良一はどんな心境なのか?

良一さんは自分がガンだと気づいた時、真っ先にみゆきちゃんのことを心配したのではないでしょうか。

「自分がいなくなってしまったら、みゆきはどうなるのか」と思ったのではないかと思います。

だからお母さんになってくれる人を探していたのですね。

でも本当は自分がみゆきちゃんを育てたかったのではないでしょうか。

自分がおじいさんになるまで、みゆきちゃんを見守りたかったのではないかと思います。

ですが、それが叶わないから、愛情を持って自分の娘を育ててくれる人を探そうと思ったのです。

本当は自分で育てたかったのに。

みゆきちゃんは、母親の愛さんを3年前に亡くしています。

死因はわかりませんが、みゆきちゃんは愛さんが苦しむ姿を見たと言っています。

その辛さを経験させてしまった良一さんは、みゆきちゃんを幸せにしようと思ったはずです。

それなのに、自分まで死んでしまうかもしれないとわかった時、本当に悲しくて、辛くて悔しかったのではないかと思います。

自分にはどうすることもできない不甲斐なさと、娘への愛情をどうすれば良いのか、娘の将来はどうなるのかと、思い悩んだのではないかと思います。

その結果が、亜希子さんという人に結婚して下さいという、無理矢理で、馬鹿げた言葉になったのではないでしょうか。

ですが、こうとも考察できます。

良一さんはもしかすると、亜希子さんならこの提案を受け止めてくれるのではないかと思ったのではないかとも思います。

亜希子さんはとても愛のある人です。

見ず知らずの赤の他人の子どもの笑顔を「べらぼうに可愛い」と言える、とても心優しい人です。

そんな亜希子さんなら、この無茶な提案を引き受けてくれるのではないかと思ったのではないでしょうか。

本当は自分がおじいさんになるまで、愛を持って育てたいと思っていたのに、病気になってしまい、娘に辛い思いをさせるかもしれない状況で、良一さんは弱音を一切吐かず、みゆきちゃんを育ててきました。

彼は本当に素晴らしい人ではないでしょうか。

亜希子さんはどう思っているのか?

亜希子さんはこの提案についてどう思っているのでしょうか。

良一さんから提案された時、正直驚いたのではないかと思います。

しかし良一さんの言葉を聞いた時、良一さんの真剣さと、悲しさ、そして溢れ出る娘への愛を感じたのではないかと思います。

良一さんの愛を受け止め形にすることが、自分には必要だと思ったのではないかと思います。

また、自分が一番頼れる人だと言われて、断ることができなかったのではないかと思います。

良一さんのために、良一さんの愛のために、みゆきちゃんを絶対に幸せにしなければならないと思っているのではないでしょうか。

そんな状況が、ビジネスマンの亜希子さんの心に火を点けたのではないかと思います。

人のためになることをするという、亜希子さんの信念に結びついたのではないでしょうか。

亜希子さんはこれからみゆきちゃんという赤の他人を一人で育てていくことになります。

両親を失った傷ついた子どもを必死で育てなければなりません。

そんなことは普通の人なら断ることではないでしょうか。

面倒だから巻き込まれたくないと思うのが普通ではないでしょうか。

それでも亜希子さんは困難に立ち向かうことにしました。

良一さんが働けなくなった時も、「奇跡は割と起きるものです。」と自分の心配よりも、良一さんを励ます言葉をかけました。

亜希子さんは本当に愛に溢れ、頼りになる人なのではないでしょか。

そんな人だからこそ、良一さんはみゆきちゃんを預けようと決めたのではないかと思います。

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みゆきちゃんを亜希子さんに託したわけ

良一さんはなぜみゆきちゃんを亜希子さんに任せようと思ったのでしょうか。

みゆきちゃんは、ママのことをとても愛していました。

それにとても気が強く、しっかりした女の子です。

亜希子さんと衝突することも予想できたと思います。

亜希子さんに迷惑をかけるかもしれません。

自分が死んだ後、みゆきちゃんを施設に預けるなどいうことも考えられます。

それでも良一さんはみゆきちゃんを亜希子さんに預けることにしました。

なぜなら、良一さんは亜希子さんが本当に愛に溢れ、責任感が強く、困難なことから逃げ出すような人ではないと確信していたからではないでしょうか。

そしてその亜希子さんの姿を見て育てば、みゆきちゃんはどんなに辛いことがあっても、崩れずに前を見て歩んでいけると思ったのではないでしょうか。

良一さんが一番大切に思っているのは、みゆきちゃんではないかと思います。

一人で置いていってしまう、みゆきちゃんが一番幸せになれる方法を選んだのではないかと思うのです。

みゆきちゃんが本当のことを知った時どう思うのか

みゆきちゃんは賢い子です。

何がいいか悪いかを見極めることができる女の子です。

両親がともに亡くなったことは、本当に辛いことではないかと思います。

自分だけ一人取り残されたような気分になると思います。

両親が亡くなって目の前から誰もいなくなった時、目の前に亜希子さんという女性がいます。

亜希子さんは本当に愛情深く、頼りになる女性です。

この人がいれば、私は大丈夫かもしれない。

とりあえずは生きていけると安心するのではないでしょうか。

それに両親を亡くした悲しみを軽減してくれるような、愛を持っているとわかっているのではないかと思います。

そして何よりも、亜希子さんはお母さんやお父さんと同じように信じることができる人だとわかっているのではないでしょうか。

亜希子さんは絶対自分を不幸にしたりしない。

大好きなお父さんが自分のために残してくれた、愛そのものが亜希子さんだと、気づき涙するのではないでしょうか。

みゆきちゃんの悲しみは、良一さんと亜希子さんのおかげて、だいぶ軽減されるのではないかと思います。

それ以上に二人の愛を噛み締めるのではないでしょうか。

良一さんが亡くなった後

良一さんは余命わずかと言われる、胃がんを発症しているとはいえ、奇跡が起きる可能性もあります。

しかし亡くなる可能性の方が高いかと思います。

良一さんが亡くなった後、亜希子さんとみゆきちゃんはどうなるのでしょうか。

亜希子さんなら、みゆきちゃんのために一人で頑張ることも予想できますが、再婚することも考えるのではないかと思います。

そうなれば、みゆきちゃんは本当に他人に育てられてしまうということになります。

ですが、みゆきちゃんは話せばわかる子だと思いますし、みゆきちゃんにとってもそれが良いのではないかと思うかもしれません。

もちろんシングルマザーの方を否定しているわけではありません。

もしかすると、二人で仲良く暮らしていく可能性もあります。

二人は割と仲良く、元気に生きていくのではないでしょうか。

これから二人には様々な試練が待ち受けていると思います。

亜希子さんに育てられたみゆきちゃんは立派に成長するでしょうし、二度の悲しみを経験したみゆきちゃんは亜希子さんをも凌ぐ、強く優しい大人になるのではないかと思います。

とても悲しい境遇ですが、これが糧になり、幸せになることを願っています。