【『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』4話考察】井沢はなぜわかったのか?

ドラマ

4話は今までで一番面白かったのではないかと思っています。

視聴率も11.7%とそれまで9〜10%台だったのに、跳ね上がりました。

井沢さん(沢村一樹)はなぜミハンのターゲット・佐伯さん(小野了)の裏事情に気づいたのでしょうか。

視聴者が見ている情報では佐伯さんの裏事情には気づかないはずではないかと思います。

田村さんを殴ったのはなぜ

まずはなぜ元親友である田村さん(平田満)を殴ったのかという問いですが、おそらく今から殺人を犯そうと思っていたのに、強盗グループの立石との関係がバレてしまったからだと思います。

もし佐伯さんが田村さんを殴ったと分かれば、佐伯さんがやはり悪い人なのではないかと思うのが普通ではないかと思います。

この時、井沢さんは佐伯さんが、親友である・岡本さんを殺したと言ったのを聞いていました。

今から人を殺すかもしれないと割り出されている人物のこの発言に普通なら、彼はサイコパスかもしれないと思ってもいいと思います。

しかし井沢さんはそういう素ぶりを一切見せませんでした。

どうしてなのでしょうか。

井沢さんはなぜ気づいたのか

ミハンがリストアップしたのは佐伯さんです。

佐伯さんは殺人を犯す可能性がある人物です。

しかし、調べた限りでは絵に描いたような真面目な人です。

普通ならば、絵に描いたような真面目な人ですが、裏では殺人を犯すことを考えている悪い人だ。

こういう風に考えるのではないでしょうか。

しかし井沢さんはその選択肢に染まることがなかったのではないかと思います。

この時点で、井沢さんがどういう人なのかは二択だと思います。

本当に良い人か、実は悪い人かです。

その後、銀行強盗の通報をしたのが、佐伯さんであることがわかります。

この前に佐伯さんと強盗グループが繋がっているということはわかっていました。

強盗を仕組んで、警察に通報するということはどういうことなのでしょうか。

強盗をさせたいのではないという選択肢が出てきます。

しかし強盗をさせたかったのです。
この矛盾が出てきます。

佐伯さんは強盗グループと真のグルではないということは明らかになります。

ではどうして、佐伯さんは手を組んでいるのか。

佐伯さんは銀行員です。

無理やり手を組まされているのではないかという可能性が浮きでてきます。

このあと、南さん(柄本時生)の調べで、大島という従業員が失踪しているとわかります。

大島さんは金庫のお金を盗んでいなくなったそうです。

いなくなったということは亡くなったということか、逃げたということになります。

逃げればどこかで足がつき、データとして残っているはずです。

井沢さんは大島さんが死んだと考えたのでしょう。

となるとどうして亡くなったのか。

大島さんを殺したのも、岡本さんを殺したのも、佐伯さんではないかと疑うこともできるのではないでしょうか。

井沢さんの推理で助けになったのは岡本さんの娘・由梨の存在ではないかと思います。

佐伯さんはなぜ由梨さんが銀行にいるのかと、立石に聞いていました。

立石は「あんたが裏切らないように、父親の死んだ秘密を教えてやると言った」と言いました。

ここで井沢さんは「父親が死んだ秘密」というところに引っかかっています。

佐伯さんは由梨さんのことを生かしており、彼女を心配している可能性があると気づいたのではないかと思います。

となると、佐伯さんは岡本さんの死を悲しんでいる可能性もあると思ったのです。

こ岡本さんを自殺に追い込んだのは佐伯さんではないという選択肢も出てくるのです。

優秀な捜査員は様々な選択肢を頭の中で考察するのが、得意なのではないかと思います。

可能性を枝分かれさせていくのではないでしょうか。

見えてきた事実と照らし合わせれば、その選択肢の中で消えていくものがあると思います。

もしも佐伯さんが、岡本さんを追い込んだのではないとしたら、別の理由があります。

それと大島さんの失踪を結びつけたのではないでしょうか。

その前に、佐伯さんが悪い人であるという選択肢を拭う決定的な事実が必要になります。

ここで登場するのが、由梨さんの母親が、カナダではなく九州で暮らしているという事実です。

この部分は視聴者は知らない情報でしたので、視聴者はそこにたどり着けませんが、井沢さんであればたどり着くことができたのではないでしょうか。

重要なことは、日常においても、様々な選択肢を考慮して、推測することではないかと思います。

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佐伯さんがすべきだったこと

佐伯さんは立石ら強盗グループが捕まるよう、持っていけばよかったのではないかと思います。

しかし立石らとの関係をバラされてしまえば、自分も捕まってしまいます。

であれば、正当防衛として殺してしまうことがいいと考えたのかもしれません。

立石は岡本さんが死んだ秘密に気づいていました。

となると、由梨さんにいつ事実を伝えてしまうかわかりません。

それが一番避けたかったことだったのではないかと思います。

考えた挙句、立石を殺すしかないと行き着いたのかもしれません。

私は人を殺すことは絶対にしてはいけないことだと思いますので、由梨さんが事実を知ることは仕方がないことだったと思います。

これも愛情だと考えるべきではなかったのではないでしょうか。

佐伯さんは岡本さんが、大島さんを殺害してしまった時、自首をやめさせました。

調べると、過失での殺害の場合、罰金のみで大丈夫という情報が出てきました。

岡本さんは捕まることはなかったのです。

ですので、佐伯さんは自首を勧める方がよかったのではないかと思います。

どんな時も隠蔽などするべきではないのです。

佐伯さんは良い人ではあると思いますが、選択にミスがあるように思います。

これは重要な教訓ではないでしょうか。

井沢さんはどうして捕まったのか?

東堂さんは井沢さんが家族を殺した犯人を、殺していないと言っていました。

しかし井沢さんは犯人を殺そうとしたのです。

これは殺人未遂罪ということになります。

殺人未遂罪でも、警察に捕まるそうです。

人を殺そうと思ったことが証明されれば、人は捕まります。

井沢さんは何年か刑務所にいたのではないかと思います。

その後満期が来て、釈放されたのではないかと思います。