ネタバレ『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』〜諦めなければ未来は変わる!〜

映画

『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』を観てきました。

途中まではネタバレなし、途中からネタバレありで書きます。

このあと『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』を観たい人はネタバレどこまで読むかご判断ください。

先に言っておきます。

この映画かなり面白いです。

私は2回泣きました。

『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』を観た感想

私は日本版のドラマ版を2話まで見た知識で『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』を観にいきました。

ドラマの2話での長谷川京子との対決は凄まじかったですね。

ですので私が知っていた知識は大山さん(北村一輝)と三枝さん(坂口健太郎)が無線機を通して過去と未来で繋がっていることくらいでした。

それでも観ていると説明が入るのでドラマ版を観ていない人でも十分楽しめる内容になっています。

とはいえ、私は主題歌「Film out」の歌詞の考察をしてから観に行った方がいいと思います。

そうすると最後のエンドロールでたくさん涙を流すことができるでしょう。

『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』はとにかく坂口健太郎さんがめちゃくちゃかっこいいです。

ドラマ版で知っている三枝警部補は頭がいいけど弱い人に見えるんですが、めちゃくちゃ強いです。

それにその頭の良さが尋常じゃありません。

ハリウッド映画まではいきませんが、かっこいいアクションが観れます。

そして納得いくレベルの機転を楽しむことができます。

そして悲しい出来事も。

ネタバレ『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』

さてここからは『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』のネタバレを行っていきます。

ことの発端は、三谷という内閣情報調査室次長(杉本哲太)がヘロンという毒により殺されることです。

(運転手が運転中に犯人が外部から仕掛けたヘロンの液体を車内の空調から吸い、意識を失います。続いて三谷も意識を失いそのまま高速から公道へ落下します)

ヘロンは2001年の西新宿テロ事件で使用され、テログループの残党が持っていたヘロンで2009年に官僚が殺される際に使用されていました。

警察によりヘロンは全て処分されたとされていましたが、約20年後の2021年で再びヘロンが使用されたのです。

2001年の西新宿テロ事件における被害者遺族・小泉ミチル(奈緒)は、調べにより2021年の殺害で使われたのはヘロンではないかと警察を問い詰めます。

小泉は周辺を走る車のドライブレコーダーに、事故を起こす前にすでに三谷と運転手が死亡していたことを突き止めたのです。

警察はその指摘によりすぐに、ヘロンの関与を認めることになります。

会見でヘロンの関与を認めた青木・警視庁刑事部長(伊原剛志)はヘロンの回収を命じられます。

2001年の無差別テロ事件との関連、さらには2009年の官僚殺しとも設定があると考えた三枝らは事件を調べることにします。

同時に繋がっていなかった大山との無線機が再び繋がり始めます。

大山は過去で、2009年の官僚殺しに関わっていました。

大山は官僚が事故死する前にすでに亡くなっていたことをその目で確かめていたのです。

しかし公安はその事実を揉み消しました。

大山が調べた情報は2021年には全て黒く塗りつぶされていました。

三枝と小泉ミチルとの関係

三枝は大山がいる過去の時点から3日後に殺される官僚の名前を伝えようとしますが、無線が途中で切れてしまいます。

微量ながら得た情報を頼りに、大山は2人目の官僚殺しを食い止め未来を変えます。

ですが、2021年の事件がなかったことにはなっていませんでした。

その結果、三枝らは2021年の事件がテログループの残党による犯行ではない可能性を視野に入れます。

三枝は当時の2001年に起きた西新宿テロ事件の主犯者を取材した小泉にコンタクトを取ります。

そこでヘロンは20年前に残党へ引き継いだもの以外に、政府が保管しているものが残っているという情報を入手します。

政府が保管するヘロンに接触できるのは公務員すなわち、内部の犯行を視野に入れ捜査を始める三枝ら。

そしてその捜査内容を三枝は青木に伝えます。

その後、2009年の事件に関与していた警視庁・公安部長の山崎(田中哲司)がヘロンにより殺害されますが、三枝はその犯人に仕立て上げられます。

ここからミッションインポッシブル並みの三枝アクションが始まります。

これは観る価値があります。

三枝の何重もの思考で3人の追手から逃げるアクションはすごいです。

ああもう一度観たい。

バイクで追いかけてくる犯人グループから逃げる際、体を歩道橋のイルミネーションに巻き付け、歩道橋がからダイブし、上にいたバイクを転倒させます。

そして逃げたり、銃弾を避けたり、桜井さん(吉瀬美智子)が車で助けに来たりとすごいアクションが満載です。

警察と犯人グループから逃げる中、三枝は小泉の自宅を尋ねます。

小泉は2001年の西新宿テロ事件で家族を亡くしていました。

その後家族との溝を埋めるために、事件の真相を探るようになったのです。

三枝は過去に兄が逮捕されたことをきっかけに警察になることを決めました。

同じような境遇を持つ2人はどこか通じるものを感じていたのです。

しかしそこへ犯人グループの追手がやってきます。

三枝はマンションから飛び降り逃げることができましたが、小泉は命を落としてしまいます。

青木の暴走

三枝は犯人が、山崎と三谷の両方に恨みを持っている人物だと考えます。

そこで辿り着いたのが2009年の官僚殺しで暴走する車により妻と娘を亡くした青木が今回の主犯であると突き止めます。

2009年で事件現場に居合わせた大山は青木の妻と娘を救助しています。

残念ながら奥さんはすぐに死亡しましたが、娘は植物状態のまま何年か生きていたのです。

事件後も大山は娘のお見舞いのため病院を訪れていました。

青木とはその病院で接触しています。

2021年では青木が主犯格だと気づいたのも束の間青木が動き始めます。

ヘロンは2001年に全て回収したとされていましたが、残党が持っていること、政府が保管していることを公安と内閣官房長官の板垣(加賀丈
史)は隠していたのです。

その理由から家族を失った青木は政府が保管しているヘロンを入手し、山崎と三谷を殺害しました。

板垣らが2001年に公開された情報通り、ヘロン排除をきちんと行っていれば、ヘロンによる家族の死は避けられたと青木は考えたのです。

次に殺すのは板垣です。

青木の計画に気づいた三枝らは板垣を警護します。

祝賀会に出席した板垣は、青木らの手により部屋に閉じ込められてしまいます。

青木らは会場の消化用のスプリンクラーを利用して、ヘロンを散布しようとしていました。

その計画に気づいた三枝はスクリンプラーに使用されるタンクにヘロンを混入させようとしている犯人グループを食い止めます。

ここですんごいアクションが繰り広げられます。

三枝はかなり頭がいいです。

あらかじめ銃の弾を抜いておき、地面に散らせます。
その後、鉄の筒に自分の衣服を巻き付け準備。
弾のない銃にあたかも弾が入っているかのように見せかけ、相手にその銃を敵に撃たせます。
弾が出ないことに動揺している隙に、用意しておいた衣類で首を締めて殺します。

何重にも敷いた巧みな戦力により犯人のヘロン散布を食い止めます。

このシーンがなんだか本当に感動します。

三枝はボロボロになりながら戦い続けるんです。

三枝は人を守るために強くなったんです。

しかしポンプは自動で回り始め、ヘロン散布の準備は始まってしまいます。

会場内では青木による、会場内全員の殺害予告が始まります。

そこで青木は板垣の罪を告発。

ボタンを押せば会場内にヘロンが散布されると脅迫しますが、カメラに映る背景情報から青木の居場所を特定した三枝が青木を説得に向かいます。

板垣を殺すことで警察の闇を公表することを決めた青木を、三枝は「諦めなければ未来は変えられる」と伝えます。

青木はその言葉を2009年に誰かに言われていたことを思い出します。

大山が青木の娘に残したメッセージ、諦めなければ必ず良くなるという言葉は娘が死ぬまで青木の心を支え続けたのです。

しかし三枝の説得も虚しく、青木はヘロン散布のボタンを押してしまいます。

ヘロンは散布されたと思われましたが、祝賀会とは別の場所でヘロンは散布されました。

三枝は機転をきかし、青木の説得の直前で1つ下の階に溜まったタンクの水を放出したのです。

それにより気圧が変化し、ヘロンが入った水は別の会場へと放出されることとなりました。

ネタバレ『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』ラストの衝撃

事件後、青木は殺人未遂の現行犯で逮捕されました。

その後、三枝は大山が2010年に山崎と三谷と板垣のヘロン隠しを暴く郵便物を投函する際に山崎に銃殺されることを告げます。

それを知った大山は当時一緒に働いていた桜井(半人前)に射殺を阻止するよう頼みます。

その結果2010年に死ぬはずだった大山は死なずに2021年でも生きていることがわかりました。

三枝の家に飾られた写真には大山とツーショットで写っているものが飾られます。

警察に出勤後、三枝と桜井は品川まで先輩(大山)へ会いに行きます。

このシーンは本当に嬉しくて今でも涙が出てきます。

三枝が大山さんと呼び、2人はやっと出会うことができます。

しかし次の瞬間、大山は2人の目の前で車に轢かれてしまうのです。

これが衝撃のラストとなります。

その後流れる主題歌BTSの「Film out」の歌詞には、下記の部分があります。

浮かび上がる君は
あまりに鮮やかで oh
まるでそこにいるかと
手を伸ばすところで
ふっと消えてしまう

この「手を伸ばすところで ふっと消えてしまう」という言葉と大山さんがいつもあと一歩のところで消えてしまうことが重なります。

『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』を観た感想

私は正直、『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』にあまり期待していませんでした。

日曜日の午後なのに、観客もそんなにいません。

でも私としてはとても面白かったです。

人との別れというものはとても辛いものです。

その人がまだ生きているのであれば、また会うことができる可能性があります。

しかしその人が死んでしまったとしたら、その悲しみはとてつもなく大きいものでしょう。

『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』には大切な人を無くした人がたくさん出てきます。

でもそれぞれにその後の人生が違っています。

ある人は人を憎むようになり、ある人は家族の死がどうして起きたのか調べるようになりました。

そしてある人は警察になり、ある人は強く賢くなり多くの人を守りたいと思うようになりました。

たとえ悲しく苦しいことが起きたとしてもその人によりその後の選択が変わってきます。

三枝は兄が逮捕されたことを経験し、警察に入り人々を助けたいと思うようになりました。

心の中には整理できない思いがまだ残っています。

でもその思いをバネに人を救うことを選んだんです。

正直三枝の優秀さは尋常ではありません。

青木の仲間3人と、ホテルの一角で戦闘するシーンで三枝はボロボロになりながらも戦い続けます。

その行動の全ては多くの人を救うためなんです。

何か辛いことが起きたとしても、それをプラスに変えることができます。

三枝はいつも言っています。

「諦めなければ、未来は変わる」

目の前で大山が轢かれたのを見た時、三枝の目にやる気がみなぎりました。

また救う。また未来を変えてやる。

諦めるものかと。

諦めなければ未来が変わる。

たとえ自分の未来が決まっていたとしても、決して諦めることがなければその未来は変えられるんです。

『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』は、その2つのことを伝えたかったのではないでしょうか。