宇多田ヒカル「One Last Kiss」歌詞の意味(解釈)とは?〜喪失だとしてもそんなこと初めから用意してた〜

宇多田ヒカル

宇多田ヒカルさんの「One Last Kiss」は、映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』テーマソングです。

宇多田ヒカルの「One Last Kiss」は、どのような歌なのでしょうか。

宇多田ヒカルの「One Last Kiss」の歌詞の意味を考えていきます。

宇多田ヒカル「One Last Kiss」歌詞

作詞・作曲:宇多田ヒカル

初めてのルーブルは
なんてことはなかったわ
私だけのモナリザ
もうとっくに出会ってたから
初めてあなたを見た
あの日動き出した歯車
止められない喪失の予感

もういっぱいあるけど
もう一つ増やしましょう
(Can you give me one last kiss?)
忘れたくないこと

Oh oh oh oh oh…
忘れたくないこと
Oh oh oh oh oh…
I love you more than you’ll ever know

「写真は苦手なんだ」
でもそんなものはいらないわ
あなたが焼きついたまま
私の心のプロジェクター
寂しくないふりしてた
まあ、そんなのお互い様か
誰かを求めることは
即ち傷つくことだった

Oh, can you give me one last kiss?
燃えるようなキスをしよう
忘れたくても
忘れられないほど

Oh oh oh oh oh…
I love you more than you’ll ever know
Oh oh oh oh oh…
I love you more than you’ll ever know

もう分かっているよ
この世の終わりでも
年をとっても
忘れられない人

Oh oh oh oh oh…
忘れられない人
Oh oh oh oh oh…
I love you more than you’ll ever know
Oh oh oh oh oh…
忘れられない人
Oh oh oh oh oh…
I love you more than you’ll ever know

吹いていった風の後を
追いかけた 眩しい午後

宇多田ヒカル「One Last Kiss」歌詞の意味(解釈)とは?

宇多田ヒカルさんの「One Last Kiss」は、大好きな人との別れを伝えた曲です。

宇多田ヒカルさんの「One Last Kiss」の歌詞は、どのようなことを伝えようとしているのでしょうか。

歌詞考察歴3年の私が、宇多田ヒカルさんの「One Last Kiss」の歌詞の意味を具体的に考えていきます。

初めてのルーブルは
なんてことはなかったわ
私だけのモナリザ
もうとっくに出会ってたから
初めてあなたを見た
あの日動き出した歯車
止められない喪失の予感

モナリザは謎に包まれた絵画です。

世界でもっとも有名な絵画。

でもそれを観たとしてもなんとも思いませんでした。

私にはもっと大切なものがありました。

モナリザを観ても感動できないほど、私は誰かに恋していたのです。

しかし私はその恋に別れを連想してしまいます。

幸せなはずなのに、同時に終わりを予見してしまうのです。

もういっぱいあるけど
もう一つ増やしましょう
(Can you give me one last kiss?)
忘れたくないこと

愛している人とのキス。

それが最後のキスになってしまうかもしれません。

まだ関係が浅いからでしょうか。

あるいは恋は突然に消滅してしまう可能性があることを嘆いているのでしょうか。

いずれにせよ、その人とのキスは私にとってとても大事な思い出なのです。

Oh oh oh oh oh…
忘れたくないこと
Oh oh oh oh oh…
I love you more than you’ll ever know

あなたとのキス。

あなたとの思い出、全てを忘れたくありません。

あなたのことを私は、あなたが知る以上に愛しています。

けれどあなたは私がどんなにあなたのことを思っているか知るよしもありません。

もしかするとあなたは私が好きなことを知らない可能性があります。

だからこそ、あなたとの思い出は終わりを迎える可能性が高いのではないでしょうか。

「写真は苦手なんだ」
でもそんなものはいらないわ
あなたが焼きついたまま
私の心のプロジェクター
寂しくないふりしてた
まあ、そんなのお互い様か
誰かを求めることは
即ち傷つくことだった

私はあなたとの記憶を鮮明に覚えています。

つまりあなたのことを相当愛しているんです。

他のことはこんなに覚えていませんが、なぜか私はあなたのことはいくらでも覚えることができます。

恋は喜びと同時に悲しみも生みます。

お互いが好きに慣ればなるほど、辛いことも多いのです。

Oh, can you give me one last kiss?
燃えるようなキスをしよう
忘れたくても
忘れられないほど

最後のキスをしようと言っています。

永遠に忘れられないような激しいキスを。

だっていつこの恋がなくなってしまうか分からないから。

今この至福の時間を、あなたとの大切な時間を永遠に感じたいのです。

でもそんな幸せは一瞬のうちに過ぎ去ってしまいます。

私はあなたと何度会っても満足できません。

そしてまた会いたいと思ってしまうのです。

それがいつか終わってしまうことを恐れています。

Oh oh oh oh oh…
I love you more than you’ll ever know
Oh oh oh oh oh…
I love you more than you’ll ever know

あなたはまだ私があなたをこんなに愛していることを知りません。

つまりあなたは私ほど私のことを愛していないのです。

それを私は薄々感じています。

そしてそれこそがこの恋がいつか終わってしまうと感じてしまう最大の要因なのかもしれません。

もう分かっているよ
この世の終わりでも
年をとっても
忘れられない人

私はあなたのことを本当に愛しています。

いつまでも忘れることができません。

それほど大好きなあなたを見つけてしまったのです。

それはとても幸せなことであると同時に、あなたがそれほど私のことを想っていないとしたら、同時にそれはとても辛いこととなるのです。

そしてあなたはきっと私をそれほど好きではないことを私は知っています。

それはあなたが一緒に写真を撮ってくれない、そんな素振りからもわかるのです。

Oh oh oh oh oh…
忘れられない人
Oh oh oh oh oh…
I love you more than you’ll ever know
Oh oh oh oh oh…
忘れられない人
Oh oh oh oh oh…
I love you more than you’ll ever know

私はあなたのことをあなたが思う以上に愛しています。

あなたはそれに気づくことはないでしょう。

私がこんなに愛していることをあなたに知って欲しいです。

でもあなたはそんなこと知るよしもありません。

吹いていった風の後を
追いかけた 眩しい午後

私の愛する人は出ていきました。

私は追いかけました。

綺麗な晴天。

普通の日常。

私の世界は絶望。

でも本当に幸せでした。

ただ、私は心のどこかでこの日が来ることにずっと気づいていたのです。

だからずっと不安でした。

あなたがいつかいなくなってしまうこと。

喪失。

宇多田さんがもっとも伝えたい感情。

音楽とはこんなにも寂しい苦しい時にできる物なのです。

宇多田ヒカル「One Last Kiss」」を聴いた感想

すごく知的な音楽だと思います。

この歌詞でこのメロディ。

やっぱり宇多田ヒカルの才能は他のアーティストを超越しています。

ぜひ歌詞の意味とメロディを1つの物として捉えていただきたいです。

こんな悲しい半両思い半片想いの主人公の悲しいけど幸せな感情を、神秘的で且つポップに描く宇多田ヒカルならではの手法を知ることができます。

私はこの曲がとても才能豊かで知的サウンドだと思いました。

そしてえ最後の歌詞。

情景が美しく、だけと悲しく。

とてもドラマチックで、さまざまな感情が心を通過します。

映画とどういうふうにリンクするのでしょうか。

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映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』との関係

映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』を観てきました。

※ここには、ネタバレが含まれます。

碇ゲンドウは、碇ユイ(碇シンジの母親)を亡くしたことをずっと悔やんできました。

もう一度ユイに会いたい、そう思い綾波レイを生成したのかもしれません。

ゲンドウはシンジくんをどうすれば良いかわかりませんでした。

ユイを思い出してしまう碇シンジを遠ざけたかったのかも知れません。

それほどゲンドウはユイを愛していました。

ゲンドウが行った全てはユイを喪失したことによる絶望に起因しています。

映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』を観ると、「One Last Kiss」の見方が変わります。

ゲンドウの感情が色濃く投影されていることに気づくんです。

ゲンドウはユイを喪失しました。

ユイに愛されていなかったのではないかと疑うこともありました。

そんなことはないんです。

でも急にいなくなってしまったから、そう考えてしまっていたんです。

恋の喪失はゲンドウを狂わせました。

ゲンドウは孤独でも大丈夫だと思っていました。

1人でも大丈夫だと思っていたんです。

でもユイに出会ってから、孤独がなくなりました。

そしてそのユイがいなくなった後、ゲンドウは孤独に耐えられない人になってしまっていたんです。

もう孤独に耐えられるあの頃に戻ることはできません。

そのもがきが人類を巻き込んでいきます。

宇多田ヒカル「One Last Kiss」MVの意味とは?

私はもう別に失恋から立ち直っています。

今は1人の時間を楽しんでいるんです。

1人で行く遊園地、1人で行く公園。

そこでも私は元気に活動できます。

私はあなたとの恋を本当に満足しているんです。

あなたがいなくなっても私はあなたとの思い出を肯定的に捉えることができます。

だって私はあなたがいつかいなくなることを知っていたから。

でもだとしても苦しいのは同じ。

とはいえ、私はその時のために十分用意していました。

あなたがいなくなった時のことをずっと考えていたんです。

でも現実になると、まあそれは想った以上に辛いのです。

でも普通に過ごす以外に方法はありません。

なんとか平常心を保ちながら、私は1人を生きていくのです。

1人で行く場所。

これはあなたときた場所ばかりでしょうか。

1人。

今は1人、あの時は隣にあなたがいたのに。

全てが悲しくも、楽しい思い出が重なり複雑な気持ちになります。

でもその1人を私は心のどこかで楽しんでいます。

楽しんでいる、そう思いたいのです。

たとえ愛する人が居なくなったとしても、必ずどこかにプラスはあります。

あなたと過ごした時間、あなたが居なくなったからできた時間。

どちらも大切でかけがいのない物です。

未来はいつもここにある。

どんなことがあったとしても、時間は進みます。

私はこうやって、快調なリズムに乗せて、悲しみを少しだけ楽しいものにしたいんです。

だってこんなの楽しまなきゃやっていけないから。

私にとり、あなたはそれほど重要な存在だったんです。

そう、でもあなたはそんなことを知るよしもありません。

でもね、私はあなたに迷惑なんてかけたくないんです。

連絡は取りません。

だから楽しみたいんです。

悲しみを噛み締めながら、楽しみたいんです。

たとえ愛する人を失ったとしても、世界には綺麗な景色の場所がたくさんあります。

世界ではあなたの恋が消滅したことなんてこれっこっちも重要ではありません。

でも悲しむあなたをいつも迎えてくれます。