「Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trail」英語多読難しい、面白い?

英会話

Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trail (Vintage)」という本が英語多読の中級レベルとして紹介されています。

私は「Holes (English Edition)」で勉強したのちに、「Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trail (Vintage)」を読んだのですが、読み始めた頃、その難しさに驚愕しました。

こんなにレベルが違うのかと思い恐ろしくなったの覚えています。

「Wild」が難しすぎて、私は何度も読むのをやめようかと思いました。

それで他の人はどう思っているのか気になり、「Wild」の英語多読について調べてもネット上にはなんの情報もありませんでした。

私はそれでもせっかく買ったのだからと、我慢して「Wild」を読み続けました。

こんなところで英語学習を諦めてはいけないとも思いました。

そして難しいけれども続けて読み続けていたら、この難易度にも慣れてくる自分がいました。

51ページ目に到達してようやくこの本の面白さに気づいたので、私は「Wild」の多読が難しく感じる理由を書いていきます。

「Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trail」英語多読難しい理由①なかなかハイキングに行かない

おそらく「Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trail」を手に取り英語多読を試みようとした人は、人生の再生やハイキング(ここではPCT)をして、価値観を変えるとというストーリーを楽しみにしていたんだと思います。

しかし「Wild」の主人公・シェリルはなかなかハイキングに出かけないんですね。

お母さんとの思い出ばかり描いています。

「Wild」に対して、なんの情報も持たない読者は、いつからハイキングの話になるのかわからずただただ暗い話を読むことになります。

主人公がいつからハイキングに出かけるのか前もって知っていれば、解決する話なので、お伝えしておきます。

「Wild」は47ページ付近から本格的にハイキングを始めるので、安心して読み進めてください。

「Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trail」英語多読難しい理由②1文がとても長い

「Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trail」を読み始めて気づくのが、一文がとてつもなく長いということです。

もちろん全ての文が長い分けではありませが、一文がとてつもなく長い文が多いのは確かです。

これは著者のシェリルさんの特性なのかわかりませんが、とにかく長くて難解な文が多いです。

例えば一番初めの文からとても長いです。

「To write this book, I relied upon my personal journals, researched facts when I could, consulted with several of the people who appear in the book, and called upon my own memory of these events and this time of my life.」

カンマがたくさんあり、ピリオドははるか先になっています。

これを初級レベルの文で楽しんでいた読者が見て、驚きます。

試しにこの文を訳してみましょう。

「この本を書くために、私は自分の日誌をあてにしました。できる限り事実を調べて、本に出てくる人に相談して、この時の私の記憶をたどったりもしました。」となります。

この中にrely uponやcall uponなどの難しい単語も出てきます。

私が訳した日本語も2つに区切ることができました。

しかし著者のシェリルさんはそれを一文で書いています。

ですので、とても難解に見えてしまうのです。

ですが、英文読解はこういうことが非常に多いのではないかと思います。

文を区切らず、一文で長く書いている文が多い可能性があるのです。

そういう意味では、この本を読む経験は非常に役に立ちますし、もしもこの本を読破できたとしたら、かなりレベルが上がっている可能性があります。

ですので、私はこの本を読み進める価値があると思いました。

もう1つ難解な長い文章を紹介します。

「Moments before, I’d removed my hiking boots and the left one had fallen into those trees, first catapulting into the air when my enormous backpack toppled onto it, then skittering across the gravelly trail and flying over the edge. It bounced off of a rocky outcropping several feet beneath me before disappearing into the forest canopy below, impossible to retrieve. I let out a stunned gasp, though I’d been in the wilderness wilderness thirty-eight days and by then I’d come to know that anything could happen and that everything would. But that doesn’t mean I wasn’t shocked when it did.」

このブーツの話がとても難解だったことを覚えています。

何度読んでも何を書いているのか全く理解ができませんでした。

そしてこの本にはこの後も何を書いているのか10回ほど読まなければ理解できない文がたくさん出てきます。

特にハイキングに行くまではびっくりするほど難しいです。

ですので、慣れなければなりません。

上記の文も訳しておきます。

「その時、私の大きなカバンは前に傾いてそこに落ちたとき、私は自分のハイキングシューズを脱ぎ、片方をパチンコで弾いたように空気の中に飛ばしてしまい、木に落としてしまいました。なので私はジャリジャリの道を走り、縁を飛び越えました。靴は私の下の数フィート先で跳ねて大空の下の林の中に消えていきました。もう取り戻せない。それにもかかわらず38日間荒地にいました。そして何が起き、すべてがなんなのか知ったとき私は叫んびました。でもそれはどうでもいい話です。」

こうなりますね。

間違えていたら申し訳ありません。

英文としてはとてもに難しいですが、情報としては、靴を落としてしまい探したけど、見つからなかったということですね。

著者が言っているように、こんなことはどうでもいいんです。

しかしとにかく難しいです。

難しくて、この数文を理解するのにとても時間がかかります。

「Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trailにはこんな文が何回も出てくるんですね。

とても難しくて何度も挫折したくなります。

「Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trail」英語多読難しい理由③回想が多い

47ページに行き着くまで、お母さんの死が描かれます。

描かれるんですが、すごい話が飛びます。

いつの間にか幼少期の話になったり、母親の若い時の話になったり、元夫のポールとの話になったり、本当に何度も時空を超えます。

ですので、読んでいる人はこれはなんの文なのかわからなくなるんですね。

そして一番難しいと思うのは、she’d deadが何回も登場するんですね。

シェリルは母親が亡くなったことをとても悔やんでいます。

ですので、何度も母の死の重さを表現するためにshe’d deadを使っています。

でも読者は母親が死んだはずなのに、まだ生きていると思います。

それでどういうことなのかわからなくなります。

母親は確かに死ぬんですが、死んだ後に回想が始まることが多々あるので、死んでないのか?と頭が混乱してくるんですね。

英語を勉強している人は文をいまいち理解できない状態で読んでいますから、母親が死んだと思ったら生きているということ、そしてその文が回想だということに気づくまでも非常に時間がかかります。

ですので、ハイキングに行くまでの数十ページは非常に難解に感じるかと思います。

しかし母親が死んだ後、ハイキングの話になると、文章はとても優しく理解しやす面白くなるので、我慢して読み進めることをお勧めします。

「Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trail」の感想

私は「Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trail」を読んでとても疲れて英語の勉強を諦めようと思うこともありました。

でもそれでも読み進めていると、びっくりするくらいの英語読解力が付いてくることがわかると思います。

もちろん途中で投げ出したくなるほどの難しい文章が続きますが、めげずに続けていると、少しずつ慣れてきて、今後も難しい文章に立ち向かう勇気が出てくるかもしれません。

ですので、英語多読をする人にとってはこの本はかなりお勧めではないかと思います。

とはいえ、情報は重要なので、今回はこの記事を書きました。

「Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trail」アメリカの文化を知るきっかけにもなると思います。

またPCTでは、PCT参加者に対してボランティアの人が食事を提供するという日本では考えられない価値観が登場したりします。

アメリカってすごいな、心が広いし温かい国なんだなと感じることもあります。

ですので、「Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trail」はぜひ読んで英語のレベルを上げることをお勧めします。