【歌詞考察】”日本レコード大賞受賞”徳永英明さん名曲「壊れかけのRadio」の歌詞の意味とは?

歌詞考察

「バトン」で日本レコード大賞 作詞賞を受賞する徳永英明さんの不屈の名作「壊れかけのRadio」の歌詞を考察します。

徳永英明「壊れかけのRadio」歌詞

作曲:徳永英明
作詞:徳永英明

何も聞こえない 何も聞かせてくれない
僕の身体が昔より 大人になったからなのか
ベッドに置いていた初めて買った黒いラジオ
いくつものメロディが いくつもの時代を作った
思春期に少年から 大人に変わる
道を探していた 汚れもないままに
飾られた行きばのない押し寄せる人波に
本当の幸せ教えてよ壊れかけのRadio

いつも聞こえてた いつも聞かせてくれた
窓ごしに空をみたら かすかな勇気が生まれた
ラジオは知っていた 僕の心をノックした
恋に破れそうな胸 やさしい風が手を振った
華やいだ祭りの後 静まる街を背に
星を眺めていたけがれもないままに
遠ざかる故郷の空 帰れない人波に
本当の幸せ教えてよ 壊れかけのRadio

ギターを弾いていた 次のコードも判らずに
迷子になりそうな夢 素敵な歌が導いた
思春期に少年から 大人に変わる
道を探していた 汚れもないままに
飾られた行きばのない押し寄せる人波に
本当の幸せ教えてよ壊れかけのRadio
華やいだ祭りの後 静まる街を背に
星を眺めていたけがれもないままに
遠ざかる故郷の空 帰れない人波に
本当の幸せ教えてよ 壊れかけのRadio

遠ざかる溢れた夢 帰れない人波に
本当の幸せ教えてよ 壊れかけのRadio

「壊れかけのRadio」歌詞の意味を考察

主人公は思春期の男の子です。田舎から都会へ出て群衆の中を歩く姿も見えます。

思春期で心の中に深い思考というものが生まれ始めた頃、そこには当然寂しさというものがあります。

その寂しい心に語りかけるのは静かな一人だけの部屋に優しく鳴り響くラジオパーソナリティの声だったり、ラジオから聞こえてくるメロディだったりします。

”本当の幸せ教えてよ 壊れかけのRadio”

思春期の心の中の暗闇を癒すべく作られた数々の名曲。

そんな名曲たちのメロディや歌詞を聴いて行き場のない自分の心を説得してほしいと言っているのです。

思春期の少年少女は始めて経験する、このわけのわからない悩みや葛藤にどのように対処していいのかわかりません。

それはやがて、うつ病にも似た深い終わりのない思考へと変わります。その頃の心情を細かく心を込めて語った歌詞となります。

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素晴らしい言葉ピックアップ

“恋に破れそうな胸  やさしい風が手を振った”

「失恋した壊れそうな心に優しい言葉が癒してくれた」こう言っています。”優しい風が手を振る”と、ラジオから聞こえてくる音を綺麗な言葉で表現しています。

これは壊れてしまいそうな脆い心には優しいふわっとした風が一番癒しを与えてくれる、そういう意味があるのかもしれません。

心傷ついた人は放っておくことも必要で、だけれども放置するのは良くなくて

この風のように何かふわっと当たる優しさが必要なのかもしれません。

”華やいだ祭りの後 静まる街を背に”

この表現も非常に素晴らしい表現です。

これは詩人が代弁してくれないと普通の人は気づけない感覚であると思います。

「ドンドコドンドコ」派手で煌びやかに開催されたお祭りが終わった後、辺りは急に暗くなり、見えるのは人々の帰っていく様子だけ。そんな寂しかったり、呆気ない感覚を文書で表現しています。

これは思春期の行き場のない疲れ果てた心の中の無の瞬間を表現した、どこか寂しさの残る感情とリンクしている情景であったりもするのかもしれません。

”迷子になりそうな夢 素敵な歌が導いた”

こちらは思春期の心の中を代弁した一節となっています。

”迷子になる”とは行き先がわからない、不安ということを表しています。

”夢”とは感情や心を意味しており、不安で答えの見つからない心を素敵な音楽が糸口を見出し、癒してくれたと言っています。

この一節でそんな素敵な感情が伝わる詩となっています。

”遠ざかる溢れた夢 帰れない人波に”

この歌詞の真意とは見たままのまだ叶わぬ夢を持った人たちが帰れないということですが、これは都会にいる大人子ども、皆が何か叶えられない夢を持っていたその誰もが苦しみ悩んでいるように見えている、思春期の少年の心を描いたとても深い歌詞となっています。

まるで、悩んでいるのは自分だけではなく、街にいるみんななんだ。そう言っているようにも聞こえます。

街では祭りのごとく楽しそうに騒いでいる若者たちは実はそれぞれに癒えない心の傷を持っていて、その解決策はどこにもないと。しかし、この壊れそうなラジオから聞こえてくる音だけはその心を癒してくれた。

そう言っています。

”本当の幸せ教えてよ 壊れかけのRadio”

しかし悩みというものは尽きないものです。幾度もこういう感情は人生にやってきます。

本当の幸せってなんなのか。幸せになるためにはどうしたらいいのか。

かつて癒してくれたラジオさん、教えてよ!

こういう歌詞なのかもしれません。