SUITS(スーツ)甲斐先生(織田裕二)の凄さはどこからやってくるのか?ビジネスマンが学ぶべき要素

ドラマ

SUITS(スーツ)のシーズン2が始まりました。

このドラマは、とてもおしゃれなテイストかつ、内容も絶頂期のフジテレビドラマばりの秀逸さがあります。

SUITS(スーツ)からはビジネスマンが学べる要素がたくさんあるので、こちらではそれを書いていきます。

SUITS(スーツ)甲斐先生(織田裕二)の凄さ

SUITS(スーツ)の甲斐先生(織田裕二)は、非常に仕事ができる人です。

いつも困難な案件を最終的に自分の有利な方向へ落とし込みます。

SUITS(スーツ)甲斐先生の凄さ①入念に準備をする

SUITS(スーツ)の甲斐先生は、弁護士なので人の弱みを見つけるのが非常にうまいです。

シーズン2の冒頭で、全米進出を目指すバンドグループの契約に携わりますが、アメリカのレコード会社がマウント契約を行ってきます。

アメリカのレコード会社は契約の段階で、脅し交渉をしてきました。

甲斐先生は予め様々なことを予想し、動画を録画していました。

脅しの交渉の一部始終を録画することで、決定的証拠を抑え、相手に負けを認めさせました。

もちろん英語力など一流のビジネススキルと類まれな頭の回転で、窮地を切り抜けたのですが、これは別に甲斐先生がすごいからできたわけではありません。

弁護士であれば誰でも甲斐先生になることができます。

ではここで、甲斐先生が行った思考回路を考えたいと思います。

考え抜いて全てを想定する

弁護士の仕事は人を疑う仕事です。

人を疑い、全ての想定をした上で、その場その場で行動していきます。

甲斐先生は今まで多くの案件を担当してきたので、人がどのような局面でどう行動するかを予め予習することができます。

ですので、契約の場において、アメリカのレコード会社が何かしてくることも予想できた。

なので、鈴木先生(中島裕翔)を使い、契約不正を探ったんです。

甲斐先生は圧迫契約の証拠を動画で抑えていたので、アメリカのレコード会社が過去にも不正を行っている事実を明らかにする必要はありませんでしたが、そうすることでマスコミはアメリカのレコード会社を悪者にすると確信したので、探らせたんです。

甲斐先生が行っていることは別にすごいことではありません。

人というものを分析し、次にどんな行動をとるか予測しているだけなのです。

そしてあらゆる可能性を調べ上げ、徹底的に事実をかき集める。

それができれば、人をあっと言わせるようなことをやってのけることができるんです。

ただただ人よりも考え、あらゆることを見通す力、「洞察力」が優れているだけなんです。

SUITS(スーツ)甲斐先生の凄さ②シナリオ力

甲斐先生はシーズン2の1話で、上杉先生(吉田鋼太郎)に喧嘩をふっかけました。

上杉先生の弱みを握っているので、相手を突っついたのです。

しかし上杉先生も優秀な弁護士なので、その裏をかいて甲斐先生を挑発していきました。

普通なら幸村先生(鈴木保奈美)に不信感を抱かせてしまう境地でしたが、信頼関係を築けているので、それも想定済みでした。

甲斐先生は全てのリスクを想定し、前もって動くことで、危機を切り抜けているのです。

もちろんドラマだから、脚本があるからうまくいっている部分もあるかもしれません。

しかしこれは日常生活でも大いに使うことができます。

普通の人は脚本家のようにあらゆる事実を想定して動くようなことはしません。

もちろん経営者レベルになると考えている事柄が多いので、甲斐先生レベルのシナリオ力を発揮している人がいるかもしれません。

しかし普通の正社員間でのビジネスにおいては、人よりも少し入念に準備をして、事実を予習し前もって行動するだけで、相手をだしぬくことができるんです。

頭の中でするのが難しければ、ペンと紙でそれを行うこともできます。

ペンと紙のイメージ

SUITS(スーツ)甲斐先生の凄さ②諦めずに考え続けることができる

甲斐先生は反町隆史さん演じる、ロケットや航空機の技術開発をしている『フューチャースカイ』の社長・三津谷聡が隠したい事実をもっていることに気づいていました。

三津谷は航空機事業を売却する際に、はじめは100億で話をもってきましたが、時間が経てば50億でもいいと言ってきたのです。

そこで何かに引っかかった甲斐先生ですが、それが何なのかわかりませんでした。

普通なら焦って何もできないくなってしまう局面でも甲斐先生は諦めずに事実を分解しました。

甲斐先生は態度を変えた三津谷の心情局面と、理由を推測したんです。

そして、時間が経ったら売却利益を変えていきたことから、三津谷が得たいのは金ではなく、売ることだと考えたんです。

三津谷はなぜ航空機の事業を売りたいと考えているのか。

そう考えると自ずと答えは導き出せるんです。

三津谷は航空機の事業を売らなければならない事情を抱えている。

そこから『フューチャースカイ』がやろうとしていること、抱えている問題を導き出し、特許侵害に結びついたんです。

しかし甲斐先生はそこまで頭が良い人ではありませんでした。

あらゆることを考え探り徹底的に情報をかき集めたから、『フューチャースカイ』が抱えている事情を探ることができましたが、それが特許侵害だと気づくことはできませんでした。

ではどうして甲斐先生は、『フューチャースカイ』が特許侵害に悩んでいることにたどり着けたんでしょうか。

それは絶対に諦めなかったからです。

あらゆる思考を繰り返し、歩み、前に進み続けることができたからこそ、鈴木先生が著作権の侵害でもめている案件を抱えていることに目を向けることができたんです。

そしてもしかすると『フューチャースカイ』が特許侵害に悩ませれているのではないかと気づくことができたんです。

甲斐先生は別にすごいことをしていたわけではありません。

ただ単に、いくつものを方法を繰り返し実験していただけです。

「こうしたらいいんじゃないか」、「こうしたらいいんじゃないか」と繰り返しアイデアを出して思考して、1つ1つ潰していくことができたからこそ、やがて答えにたどり着くことができたんです。

これはエジソンが1万回失敗して電球を発明したことに似ています。

甲斐先生は別に優れた優秀な弁護士ではありません。

みなさんと同じレベルの脳しか持っていないんです。

しかし1つだけ違うのは、答えを導き出す方法を知っていることです。

どんなに難しい難題でも、そこには必ず糸口が転がっているんです。

事実を入念に調べ上げ、手繰り寄せていく。

そうすると、必ず見えてくる線があるんです。

そしてその線が見つかった時に一気に引っ張っていけば、チャンスを引き寄せることができます。

甲斐先生はそのことを知っているからこそ、今までの偉業を成し遂げることができたのではないでしょうか。

SUITS(スーツ)鈴木先生のすごいところ

最後におまけとして鈴木先生のすごいところを書いておきます。

鈴木先生は天才的な頭脳を持ったサバン症候群の青年です。

一度記憶したものはいつまでも覚えている天才なんですね。

しかし彼は天才が故にまだまだ未熟な部分がたくさんあります。

それはすぐに音を上げて、甲斐先生に頼ってしまうところです。

だからいつも危なっかしく、自立することができません。

自分が天才だとわかっているから、努力することをないがしろにしている。

そういう風に描かれています。

しかし鈴木先生も甲斐先生に鍛えられて、成長しています。

そして持ち前に正義感と優しさで、著作権の問題を解決しました。

鈴木先生は、著作権の侵害を訴えたアマチュア小説家を説得しなければなりませんでした。

鈴木先生が行わなければならなかったのは、彼女を説得することでした。

彼女を説得するために、鈴木先生は彼女の目的を探ったんです。

人は目的を抱いて生きています。

もしもその目的に寄り添うことができれば、人は自ずと交渉を飲んでくれるんです。

鈴木先生は甲斐先生と仕事をする中で、それを学んでいました。

だから、何より小説家になりたいと思っている彼女の最大の欲求を刺激することで、交渉を有利に導いたのです。

もしも交渉を成立させたいのであれば、交渉相手が何を一番欲しがっているのかを探ることです。

そして相手の目的を分解していき、一番いいところに落とし込んであげる。

そうすれば営業も交渉も全てうまく進みます。

大事なことは本質を見極めることです。

突き詰めて考えたのちに、一番核となる相手の事情や目的を見つけることで、世の中はスムーズに進んでいけるようになるんです。

ドラマ「SUITS(スーツ)」からは様々なことを学べます。

ぜひみなさんもSUITS(スーツ)から学んでみてはいかがでしょうか。